格式を重んじる城・犬山城。を解体してみた。
いや~、
忙しいのを言い訳にブログのアップが完全に停滞していました(笑)
ボチボチと再開していくとしましょうか!
今回は、犬山城が格式を重んじるばかりに、
ちょっとやっちまったーーーーっていうお話。
何かやらかしたわけではないですが、
これどうよって言いつつも、これがなかったらと思うとゾッとする、そんなお話。
今回のブログは、そんな話です。
◆ 華頭窓
華頭窓っていうのは、これのこと。
火灯窓、花頭窓、華頭窓、架灯窓、瓦灯窓とか、いろいろな漢字が充てられています。
お寺や神社、城郭(天守・櫓など)、住宅などに用いられる窓です。
見てわかる通り、形に特徴があります。
上側を炎のような形にしたり、花の形にしたものですね。
炎の形を、火炎形(火灯曲線)と呼ぶんだそうです。
花の形を、花形(花頭曲線)と呼ぶんだそうです。
まぁ、そういう難しいことは横に置いておいて、
とにかく、形に特徴があって、
お寺や神社、天守・櫓などに用いられてきた、
格式の高い様式
をしています。
例えば、彦根城。
国宝天守です。
華頭窓があります。
例えば、犬山城。
国宝天守です。
華頭窓があります。
ね、あるでしょ。
華頭窓。
これを見つけたら、
『華頭窓』って言うんだよ~
格式が高い形なんだよ~
って自慢してください(笑)
◆ 犬山城の華頭窓は、窓にあらず?
ところで、
犬山城がやらかしちまったっていうのは、
この華頭窓のことです。
なにをやらかしたかって言うと、
実はこれ、窓じゃないんです(笑)
わかります?
壁に窓枠がついてるだけ!!!
おっと、なんてことですか?
国宝ともあろう天守が、窓枠だけの飾り?
そうなんです。
飾りなんです。
完全に、飾り。
でも、それでもいいんです。
当時の天守建築ラッシュのころは、
とにかくシンボリックにする必要があった。
城主の威厳や、政庁としての顔。
平和の世のシンボル。
だから、飾りでもなんでもシンボリックになればよい。
そんな時代だったと思います。
◆ ■格式を重んじるということ
つまり、格式が必要なわけです。
さっきも書きましたが、天守をシンボリックにする。
ということは、格式が高い方が良い。
というか、犬山の殿様は貧乏っちいなぁって言われるのは、ね。
見栄っ張りの尾張人ですから。
格式高い様式にするために、
華頭窓の窓枠だけだけど、つけました。
真壁づくりにしたり、廻縁・高欄をつくったり、
石落としをつけたり、櫓と塀を張り巡らしたり。
いろんなことをして格式を高めていったんですね。
城主の意地ではないですが、お家としての格は大事です。
だから、華頭窓もつけました。
でも、そのおかげで、犬山城天守の見どころに、今、なってますから。
先見の明があったというか、
よかったねって話ですね(笑)
私は好きですよ、犬山城天守の華頭窓。
ということで、また次回まで。
2017年7月11日
たかまる。
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